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新生活様式と骨折リスク

新生活様式における健康問題と対策の3回目は骨折リスクについて取り上げます。


運動不足により骨が脆弱化


骨は動的刺激を受けることで丈夫になります。

ところが日常の活動量が減りがちな生活様式の影響を受け、骨がもろくなり軽度な衝撃でも骨折してしまう「脆弱(ぜいじゃく)性骨折」が増えています。

家族の介護をする 1000 人とケアマネジャー 452 人に聞いた「シニアの介護に関する調査」によると、家族の43.6%・ケアマネジャーの67.3 %がCOVID-19感染拡大の影響で転倒・骨折リスクが高まったと回答しています。

引用元:生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングと全国のケアマネジャー9.9 万人が登録するウェブサイト「ケアマネジメント・オンライン」


これまで脆弱性骨折の患者さんは高齢者が大多数でしたが、最近では成長期にある小中高校生など若い世代での発症が増加傾向にあります。


一般的に骨折は、スポーツ中の接触事故や交通事故、転落などの激しい衝撃を受けたことにより生じるというイメージが強いと思います。

けれど脆弱性骨折は、つまずいて転んだ、尻もちをついた程度で骨折に至ります。


気になる方は整形外科を受診され骨密度を測定し、必要に応じた治療や対策に取り組むと安心です。


運動と日光浴で骨を強く健やかに

骨の脆弱化の主な要因は、運動不足と日光不足です。この2点を解消したうえで骨の生成を促す栄養素を摂取することが重要かと思います。


骨は動的刺激を受けると、骨の形成に関わる「オステオカルシン」というホルモンが分泌されます。

オステオカルシンの分泌を促す効果が期待できるのは、軽いジャンプをある程度の時間続けて行う運動です。


私のおススメは家の中でも手軽にできる「ラジオ体操」です。「ジョギング」や「ウォーキング」も良いですね。


日光浴が大切な理由は、骨の形成に必要な栄養素ビタミンDを体内で生成するからです。

ただし窓ガラス越しに陽を浴びてもビタミンDは生成されません。

1日15分程度は買い物や散歩など、家の外に出て陽を浴びるようにしましょう。


食べ物で骨を元気に


骨を丈夫にする栄養素といえば「カルシウム」です。

けれど日本人は欧米人に比べもともと摂取量が少ないうえ、実は年齢とともに吸収率が減少してしまうことも問題です。


カルシウムの吸収率は幼児で約75%、10代で30~40%、20~30代で30%、40~50代で20%、60代以上では10%まで減少してしまうと言われています。


そのためカルシウムの吸収をサポートする「マグネシウム」「ビタミンK」「ビタミンC」を併せて摂るのがポイントです。



​マグネシウムを多く含む食品

​きな粉、豆腐、干しエビ、牡蠣、ココア、チョコレート、ゴマ、アーモンドなど

​ビタミンKを多く含む食品

​納豆、モロヘイヤ、アシタバ、春菊、バジル、大根の葉、小松菜、昆布など

​ビタミンCを多く含む食品

フルーツ、野菜など

その他、骨粗鬆症を防ぐための食生活に関しては、過去記事を参照ください。



以上、骨折リスクを下げる参考になれば幸いです。

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