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こむら返り①原因と対策

更新日:2020年7月12日


就寝中や目覚めた瞬間、運動の最中や直後などに突然起こる“こむら返り”。

特にふくらはぎで多発するため、“こむら(=ふくらはぎ)返り”と呼ばれます。

ただし、太ももや足の裏、首、指、肩などで起こることもあります。

自分の意志とは関係なく唐突に筋肉が収縮し、激しい痛みを伴います。


通常ですと収縮や激痛は数分で治まりますが、一般の方はもちろん、ランナーをはじめとするアスリートにはかなりやっかいな現象です。

なぜ起こる?

実は“こむら返り”の原因は、完全には解明されていません。


有力なのは、運動神経から発症する説です。

人体は筋肉の収縮と弛緩によって、動いています。収縮と弛緩のバランスをコントロールするのが、運動神経です。

脳や脊髄などの中枢から動作をつかさどる信号が神経を通って筋肉に送られ収縮が起こり、次に筋肉や腱のセンサーから逆方向に信号が中枢に送られ、どれくらい収縮するか弛緩するかが決められています。

こむら返りは、こうした運動神経の伝達機能がスムーズにいかなったためにおこる筋肉の異常収縮です。

一方、確たる裏付けはないものの、脱水、電解質の変化、疲労物質の蓄積が関与されているとも考えられています。かみ砕いていうと、下記のような状態です。

  • 筋肉が疲れている

  • 筋力が低下している

  • ミネラルやビタミンが不足している

  • 水分が不足している

  • 体が冷えている

  • 血行が悪くなっている

予防について


【就寝中や起き抜けに

“こむら返り”を起こしやすい一般の方】

  • 寝る前の入念なストレッチ

  • タイツ・ハイソックス・レギンスや足温器で足を冷やさないようにする

  • 就寝前に経口補水液を飲み、脱水や電解質異常(=体液内のナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのバランスが崩れること)を防ぐ

  • 寝返りをうつ

※同じ姿勢で寝ていると、身体の特定の部分に体重がかかり、血液循環が悪くなり、筋肉疲労も起こりこむら返りを起こしやすくなります。

  • 軽い掛け布団、体が沈み込まない敷き布団にして、横向きで寝る

※重い掛け布団で寝るのは要注意。

  • 適正な体重を保つ


【ランナーなどアスリートの方】

  • 運動前後は、ウォーミングアップとクーリングダウンをしっかりと行う

  • 発汗によって失われたミネラル・水分補給を心がける

  • 就寝前の入浴などで疲労物質の排出促進や身体を冷やさないよう気を付ける

  • 運動中(レース中でも)予兆があれば、運動をやめてストレッチとマッサージを行い、筋肉をしっかり弛緩させる

※タイムロスなどを気にして動き続けた結果、こむら返りになり運動不能に陥るよりも、賢い選択です。

  • 運動中に予兆があれば、コールドスプレーや氷で筋肉を冷やし、神経の暴走を防ぐ

こむら返りは一過性のもので、治療を要するケースは稀です。

けれど何日間も続けて起こる場合は一度、整形外科や神経内科を受診し、何らかの病気が隠れていないかを確認すると安心です。

次回は、発症後の対策についてお話したいと思います。

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