期初に多いケガ③足首の捻挫の予防
- 院長 原 則行

- 17 分前
- 読了時間: 3分
ゴールデンウィークが明け北海道でも最高気温が20℃を超える日が出始め、屋外でのトレーニングに適した時節になって参りました。
とはいえ長い冬時期の運動不足などにより足首を安定させる筋肉(腓骨筋、後脛骨筋)の機能に不安がある状態で、バランスを崩すと足首を捻挫することが多くあります。
期初に多いケガシリーズ3回目は、足首の捻挫(靭帯損傷)をとりあげます。
「たかが捻挫」と侮るなかれ
関節の安定化に6週間を要する可能性も

足首の捻挫のほとんどは、急激な外力により足首が内側に捻じられ、外側の靭帯(後距腓靭帯、前距腓靭帯、踵腓靭帯)を損傷する内反捻挫(ないはんねんざ)です。
靭帯が伸びたり切れたりして、受傷部に痛みや腫れが生じ歩行困難を伴います。
捻挫は「ちょっと足首を捻っただけ」と軽く思われがちですが、靭帯の部分断裂および完全断裂に至った場合に靭帯の構造的な安定性の回復に最長6週間程度を要することを示唆する調査研究※が発表されています。
放置してしまうと足首の不安定性が残存し捻挫が癖になってしまうこともありますので、初期に適切に対応することが重要です。
足首の捻挫は受傷直後のRICE処置が重要

足首の捻挫は受傷直後にRICE処置とよばれる応急処置を行うことで、ダメージを最小限に抑えることが可能で、早期回復を期待できます。
Rest(安静): 患部を固定。
Ice(冷却):患部を冷やし腫れや痛みを抑制。※凍傷に注意
Compression(圧迫): 包帯やテーピングで患部を圧迫。
Elevation(挙上): 患部を心臓より高い位置で保定。
ただしRICEはあくまで応急処置であって治療ではありません。
捻挫を繰り返すことなく安全に競技復帰するためには、速やかに整形外科を受診することを推奨します。
激しい痛みやひどい腫れがある場合は、骨折や靭帯損傷の可能性があるからです。
レントゲンで骨折の有無を診断したり、MRIで靭帯の完全な断裂や複雑な損傷を高い精度で診断したりする必要があります。
重症度によって靭帯の伸びや部分断裂、完全断裂に分けられ、それぞれ治療法が異なります。
最短での復帰を目指すために、精密な検査と診断、治療は欠かすことができません。
腓骨筋、後脛骨筋などを鍛え
捻挫の発症や再発を予防
足首の捻挫は、腓骨筋、後脛骨筋の機能低下によって発症しやすくなります。
予防対策として腓骨筋、後脛骨筋を意識的に動かして活性化させるトレーニング動画を紹介しますので、取り組んでいただければ幸いです。
足首の捻挫直後の禁忌事項は、
足首を無理に動かすこと
痛い部分を温めること
足首周りのマッサージ
痛みを我慢して運動すること
(成人の方は)飲酒 です。
悪化させないため、早期に回復するために、早期に整形外科の受診を強く推奨します。
次回は5月下旬に「腰椎分離症の予防」をお届けしたく…努力します。
※Severity-dependent recovery time in acute lateral ankle sprains: An ultrasonographic assessment of talofibular displacementYuto Uchida, Masashi Kawabata, Yusuke Kumazawa, Kazuya Takagi, Kazuma Miyatake, Takumi Kobayashi, Tomonori Kenmoku, Hiroyuki Watanabe, Naonobu TakahiraFirst published: 22 March 2025


