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執筆者の写真院長 原 則行

猛暑での「こむら返り」に要注意

熱中症の一つ「熱けいれん」は

体力のある人でも発症


今夏の猛暑は記録づくし。 7/31には旭川市江丹別で38・4度と、道内の7月の最高気温の記録を更新

また7/31までに道内では8日連続で猛暑日を観測。 猛暑日連続記録としては、観測史上初めてとなるそうです。 また今夏、38度以上の気温を観測したのは、全国で初めてのこと。 また札幌市などで、熱中症アラートが発令されています。 日本で一番暑いのが「北海道」、暑さに不慣れな道民には過酷な夏となっています。


この暑さの中、労働や運動に励む方(励まざるを得ない方)もいらっしゃることでしょう。

前回お伝えしました通り、熱中症には十分にお気を付けください

こうした高温多湿の環境下で激しい運動を行うことで、こむら返りなど重度の疼痛を伴った「筋肉のつり」=熱けいれん(ねつけいれん、Exercise-Associated Muscle Cramps)を発症することがあります。

熱けいれんは、熱中症の症状の一つ

夏の大会に出場したスポーツ選手や夏山を登山した方などは、少なからず経験したことがあるのではないかと思います。


原因は、

  • 運動による筋肉の疲労

  • 過度の運動による運動ニューロンの活動性の亢進

  • 発汗や利尿による脱水

  • 発汗による電解質の損失

などが考えられます。


比較的、体力のあるアスリートや肉体労働者、警察官や自衛隊員など公安職の方でもかかりることが少なくありません。

運動中や活動中にも起こりますが、運動や活動を終えた直後の発症も多いです。

瞬間的に筋肉の拘縮による激痛や攣縮に見舞われ、一時は身動きがとれなくなりますが、通常は数分内で落ち着きます


けれど稀に痛みや筋肉のつりが長く続く、一度落ち着いてもすぐ再発する、何日も痛みが引かない、というケースもあります。

そうした場合、迷わず病院にかかってください。


もし手足がつってしまったら

●ストレッチ

患部の筋肉を受動的に伸展させる(例:こむら返りに対する足関節の背屈など)


●休息

運動や活動を中止し、涼しい環境で休む


●水分・電解質の補給

スポーツドリンク、経口補水液、梅干し、塩飴など。


自力で水が飲めない場合、経静脈的からの生理食塩水の補給=点滴が必須。即、医療機関へ搬送を。


熱けいれんを防ぐには


●十分なコンディショニング

冷たい麺類だけで済ますことなく、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

寝苦しい夜が続きますが、熟睡できる環境を整え、睡眠を十分にとりましょう。

●暑さに対する順化

屋外で活動をする必要がある方は、夏を迎えるにあたって身体を暑さに順応させていく取り組みが重要です。

ただし、体調が優れない時には決して無理をしないでください。


●適切な水分・塩分バランスの管理

日常的に脱水に陥らないよう、水分と塩分をきちんと補給するよう心がけましょう。

ただし高血圧症など基礎疾患のある方は、主治医からの指示を最優先させてください。

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