急な寒さと関節痛

2026年10月2日の旭岳の初冠雪を皮切りに、22日には札幌・手稲山が雪化粧、10月28日は札幌市街など平地でも雪が降りました。
いよいよ冬の訪れです。
急に寒くなることで炎症性疼痛の発症が促進
寒さが増すと膝や腰などが痛くなる方は多いのではないでしょうか。

寒さは血行不良や筋肉のこわばりにつながり、関節痛の発症要因となり得ます。
それらに加え、寒さによって炎症性疼痛に対する中枢神経系の感受性が高まることも研究※1によって明らかにされています。
関節リウマチの患者さんは一般の方に比べ、寒さに過敏な寒冷不耐症の割合が多いという研究報告※2もあります。
急に寒くなる今時節は服装や暖房などの防寒対策が万全でないことが多いため、寒冷誘因性の関節痛が生じやすいと考えられます。
変形性膝関節症や脊椎狭窄症、関節リウマチなどの慢性疾患を抱えておられる方は、症状を悪化させない予防対策にご留意いただければ、と思います。
身体を温めることで寒さに伴う関節痛を予防
寒さに伴う関節トラブル対策として有効な日常生活の工夫を紹介します。

■首、手首、足首を温める
首、手首、足首の皮膚近くには太い動脈があります。
マフラーやウォーマーなど温熱グッズで3つの首を温めると、血流が促進され全身の冷えを予防できます。
■腰や膝を冷やさない
腹巻やタイツの着用、暖房で部屋を暖かく保つ、湯たんぽやカイロを利用するなど、腰や膝を冷やさないよう努めましょう。
■関節の柔軟性を保つ

散歩やストレッチなど適度に身体を動かして、関節がスムーズに動くよう整えましょう。
■食べ物や飲み物で体内から温める
ホットドリンクや温かい食事をとりましょう。
生姜や根菜類など身体を温める食材を多く摂るとより良いです。
■温浴で心身を整える
温泉はもちろん家でも湯船に浸かるなど、温浴で全身を温めると筋肉のこわばりを解消できます。温浴は神経系のバランスを整える効果も期待できます。
それでも「痛みがひどい」「日常に支障が出る」などでお悩みの方は、整形外科を受診されてはいかがでしょうか。
きちんと検査を行い、痛みの原因を明らかにすることが重要です。
近年ではPDF-FD療法など科学的な根拠に基づく新たな治療の選択肢が増えており、症状やご希望に応じた適切な治療を受けることが可能です。
ご参考になれば幸いです。
※1 Kim SH, Sindhuri V, Koo MJ, Jeon SH, Kim S, Koo S. Effects of Repeated Exposure to Ambient Cold on the Development of Inflammatory Pain in a Rat Model of Knee Arthritis. Life (Basel). 2024 Nov 6;14(11):1428. doi: 10.3390/life14111428. PMID: 39598225; PMCID: PMC11595890.
※2 Soroush M, Farzaneh R, Babapour E, Jabbaripour Sarmadian A, Rassouli S, Hassanzadeh Behrouz G, Naseri A, Mahmoudi M, Esalatmanesh K, Malek Mahdavi A, Khabbazi A. High Prevalence of Cold Intolerance in Rheumatoid Arthritis: A Case-Control Study. Clin Case Rep. 2025 Nov 23;13(11):e71502. doi: 10.1002/ccr3.71502. PMID: 41293400; PMCID: PMC12640793.



