院長 原 則行
2021年2月6日2 分
約1000万人以上の患者さんがいるとされる骨粗鬆症。
高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。
普通、痛みはないのですが、転ぶなどのちょっとした衝撃で骨折する可能性があります。
日ごろから予防が欠かせません。
今回は前回の食事に続き、運動による予防についてお話します。
骨に適度な負荷がかかる運動がお薦め
運動によって骨に適度な負荷がかかると、骨をつくる骨芽細胞が活性化して、カルシウムが骨に沈着しやすくなります。
運動不足の状態が続くと、骨からカルシウムが溶け出しやすくなり、骨は弱くなってしまいます。
運動は筋力やバランストレーニングにもなり、転倒を防ぐためには有効です。
運動習慣のない方はまずウォーキングから
今まで全く運動をしていなかった人が急に激しい運動をすると、ケガや事故につながる心配があります。
また健康づくりには、無理のない範囲で継続して運動を行うことが何より重要です。
初めての運動にはウォーキングが、手軽です。
ただし北海道のように路面の凍結などで歩道が滑りやすい冬期間は、屋内での軽めの運動が安心です。
通常のウォーキングに慣れてきたら、軽いダンベルを持ったパワーウォーキングを始めても良いでしょう。
自身の体重よりも、少し負荷を増やすことで骨を丈夫にする効果がより期待できます。
自重を利用した筋力トレーニングも効果的
筋力トレーニングによって、骨に直接刺激を与える方法も効果的です。
椅子や壁に捕まった状態で、踵の上げ下げを行ったり、
膝を曲げて腰を上げ下げするスクワットと行ったり、
やや負荷を感じる程度の強度と回数のトレーニングを、無理のない範囲で行いましょう。
運動健康施設でウエイトマシンなどを利用して筋力トレーニングを行うのも良いでしょう。
マシンによっては上半身など、ウォーキングや自宅でのトレーニングではなかなか強化できない骨も鍛えることが可能です。
ただし、いずれの運動を行う場合も安全に行うためには、整形外科医に相談することが重要です。
家事労働でも運動効果あり