今春、当院に導入したリハビリテーション用ロボットスーツ「HAL®腰タイプ」について、今回は、その特徴や効果を前回よりも掘り下げて紹介します。
脳神経系と筋骨格系をつなぐHAL®
前回のおさらいになりますが、HAL®は、患者さんの脳から発信される意思の情報(=生体電位信号)をキャッチして整理し、その指令を患者さんの筋肉へフィードバックします。
神経と神経、神経と筋肉の間のシナプス結合を調整・強化する仕組みによって、脳神経系と筋骨格系をつなげることで身体の機能改善をめざします。
患者さんの「動こう」という意思によってパワーユニットが駆動し、ご自身の思う通りに身体が動きます。人とロボットが一体的に動く世界初のサイボーグ型ロボットスーツです。
重さは約3kg。4つのベルトでボディに装着して、リハビリテーションなどに利用します。
取り外した後に真価が分かる
最先端のロボット治療
HAL®は、脳・神経・筋系の機能の改善・再生を促進させていく最先端のロボット治療といえます。
当院では、
足腰の筋力の低下が顕著な患者さん
股関節や下肢の手術をされた患者さん
などを対象に、
起立や歩行リハビリテーション
体幹・下肢の強化トレーニング
などを目的としてHAL®を用います。
※HAL®の利用にあたっては、医師・理学療法士が検討を行い、患者さんに説明、十分な理解と同意を得たうえで実施いたします。
この治療の有効性は、HAL®を取り外した後の身体に起こる変化にあります。
繰り返しリハビリテーションに取り組むことにより、
関節機能の再生および改善
筋力や支持力、バランス能力の向上
などが期待できます。
結果としてよりHAL®を用いない通常のリハビリテーションよりに比べ、
非常に短期間で安定的な動作コントロールが可能となり、
自力での立ち上がりや歩行が可能な状態への回復が望める
と考えられます。
結果が早く現れると、患者さんは俄然やる気になります。 当院でのHALを使ったロボット治療が、リハビリテーションに楽しく、自発的に取り組んでいただき、スムーズな自立支援につながれば、幸いに思います。
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