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アスリートの感染症対策


2026年1月の終わり、日本中を厳しい寒波が覆っています。

大気や室内が乾燥する冬は感染症に罹患しやすい時節で、インフルエンザも猛威を奮っているようです。

そこで今回、内科の領域ではありますが感染症対策をとりあげることにしました。


アスリートは感染症に罹患しやすい


運動習慣のない人適度な運動習慣のある人エリートアスリートそれぞれの風邪の罹患に関する調査研究※1では、激しいトレーニングを続けるエリートアスリートの罹患率が高いことが明らかにされています。

風邪の自覚症状の平均回数においては、エリートアスリートが最高値で適度な運動習慣のある人の3.7倍、実際に風邪と診断された回数もエリートアスリートでは適度な運動習慣のある人の2倍となっています。


また運動によって引き起こされる基本的な免疫細胞数と機能の変化に焦点を当てた研究※2によりますと、激しい運動が一時的な免疫機能障害、炎症性バイオマーカーの上昇、上気道感染症のリスク増加と関連していることを明らかしています。


身体を極限まで追い込むアスリートは、感染症に罹りやすいといえましょう。

感染症罹患は当人のパフォーマンス低下のみならず、チームメンバーや関係者への感染拡大にもつながりかねません。


  • 食事内容や睡眠時間はいつもと同じなのに疲れがとれない

  • 水分補給を十分しているのに、喉が渇く

といった体調低下のサインをしっかりキャッチし、トレーニングメニューを調整したり、練習を休止したり、食事や睡眠を充足させたりするなど、安静・休養・回復に努めることが重要です。


我慢をせず周囲に体調が悪いことを知らせ、感染拡大の予防に努めましょう


寒冷+運動というストレッサー作用への理解と対処が

アスリートの感染症予防におけるプライオリティ


冬にアスリートが感染症を多く罹患することのエビデンスは見つけることができませんでしたが、一般的な仮説としては、

  • 低湿度・低温度環境におけるウイルスの活性化

  • 寒冷環境における肉体的な筋肉の過緊張や疲労

  • 寒さに伴う精神的なストレス(不快感や苦痛)

  • 汗冷え=運動による汗が蒸発する際、体温が奪われ急速に身体が冷える現象

などの理由から、温暖な季節よりも免疫機能が低下する可能性があるといわれています。


「寒冷」+「運動」というストレッサーによって、免疫力が低下し感染症に罹患しやすくなることをしっかりと理解し、罹患しない、重篤化させないようにしましょう。


皆様ご承知おきかとは思いますがアスリートに限らず、まずウイルスを体内に入れない対策として有効なのは、

  • 手洗い・うがい

  • マスク着用

  • 加湿、保温、換気 です。


帰宅後すぐシャワーを浴びて着替えると、ウイルス除去+汗冷え対策になります。


さらにリカバリーに努め、ウイルスに負けない身体に整えることも重要です。

十分な栄養十分な休養(睡眠)日々のストレッチに加え、必要に応じてマッサージ治療などで回復を促進するのもおススメです。


体調不良時は体力や集中力が低下するため、思わぬケガをしやすくなります。

ぜひ感染症対策を徹底し、冬も元気にトレーニングに励んでいただければと思います。


※1 Spence L, et al. Med Sci Sports Exerc. 2007; Apr;39(4):577-86.2007

※2 Nieman DC, Wentz LM. The compelling link between physical activity and the body's defense system. J Sport Health Sci. 2019 May;8(3):201-217. doi: 10.1016/j.jshs.2018.09.009. Epub 2018 Nov 16. PMID: 31193280; PMCID: PMC6523821.

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