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執筆者の写真院長 原 則行

脚抜け③対応実例:筋力バランスを調整


「脚抜け」は五輪出場アスリートや箱根駅伝ランナーでの発症例もあります。


そうした選手が悩ましい症状を抱えながらもどう対応したのかを数回にわたり紹介します。

今回は筋力バランスを整えるトレーニングによって改善を導いた症例を取り上げます。


■陸上競技部 中長距離選手のケース

症状:突然、脚が棒のような状態になる=コントロール不能になる

原因:ストライドを意識し過ぎたフォームの乱れと推測


対処法

  • 自身の走行動画をチェック。症状が出た時と出なかった時での違いなど、第三者の視点からフォームを分析

  • 筋力バランスを専門家に評価してもらい、弱い筋肉を鍛えるなどしてバランスを調整


良かった点

  • 理解者や経験者が身近にいたこと=孤独ではなかった

  • 発症後、早期に対処できたこと

  • 「脚抜け」の症状を出さない走り(フォーム、筋力、練習量など)を獲得したこと

補足すると同症例の彼は、発症後の初期トレーニングでは走るメニューも取り入れており、程なくして歩行時にも足に違和感を覚えるほど症状を悪化させてしまったそうです。

その自身の苦い経験から、「脚抜け」を発症した場合「いったん走る練習を止めることが重要」だと力説しています。




■トレイルランナーのケース

症状:右足が固まり、膝が内側に入る

原因:腰痛や捻挫を我慢=放置して走っていたことによると推測


対処法

  • バイクトレーニングでペダリングの左右差などをプロに評価してもらい、左右差の解消に向けた筋トレを行う

  • 日頃から階段などで左右の脚力や負荷の差異を感じ、バランス調整に努める


良かった点

  • 脚抜けの症状が出にくい走りの練習メニューを試行錯誤していく過程でトレイルランニングに出会えた


またこの方は、疲労の蓄積が筋力バランスの崩れにつながることから

  • 計画的に脚を休めること」や

  • 「脚抜けにならない自分にとっての適正な走行距離を見つけて守ること」の必要性も説いています。

さらに水泳やバイクなど走りの代替となる練習メニューを採り入れる提案もしています。



「もしかしたら脚抜けかもしれない」とその症状に悩んでいる選手はもちろん、「脚抜け」を知らない選手や競技関係者に知っていただく一助となれば幸いです。


また筋力バランスを整えるトレーニングの一つとして有効なコアトレーニングの参考動画をご案内します。


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