院長 原 則行

2022年1月9日2 分

こんな時は整形外科へ⑤上を向くのが辛い時

「上を向くと首が痛い!」。こうした不快な症状があれば、我慢せずに整形外科を受診ください。

痛みの原因としては、

  • 頸椎間板ヘルニア

  • 変形性頸椎症

  • 僧帽筋筋膜症

  • ストレートネック

などが考えられます。

下記にそれぞれを簡単に解説します。

●変形性頸椎症

首を後ろへ反らせる動きで痛みが強くなる時の、代表的な疾患です。

加齢などにより頸椎の支持力が低下し、変形することで発症します。

長時間の同じ姿勢で作業をした後は、特に痛みが出やすいです。

痛みがある時は安静に、痛みのない時には頸部に筋力つける体操などが有効です。

●頸椎間板ヘルニア

頸椎の間には椎間板という軟骨があり、衝撃を吸収するクッションのような役割を担っています。

その頸椎版が飛び出し脊髄や神経根が圧迫されることで、痛みを発症します。

首まわりの筋肉をほぐしたり、筋力をつけるトレーニングをしたりすると、症状を悪化させることがあるので注意が必要です。

●僧帽筋筋膜症

僧帽筋は、首の後ろから背中にかけて肩甲骨を覆っている大きな筋肉です。

長時間に及ぶ負担や姿勢不良過度な緊張によって、張りやこわばり、痛みを生じます。

レントゲンMRIなどで頚椎のアライメントや筋層の評価を行ったうえで、診断・治療を行います。

●ストレートネック

ストレートネックは頸椎本来のカーブが失われた状態を指します。疾患名ではありません。

首の痛みに加え、頭痛や手のしびれなどがあらわれることもあります。

前述のような疾患ではないかどうかを確認するには、検査が必要です。

いずれの場合も、内服薬湿布薬の処方で辛さを軽減できると思います。

また首の痛みが内臓疾患に由来する場合がありますし、適切でない処置を受けることで悪化したり長期化したりするケースもあります。

ただの首こり・肩こりだからと気兼ねせずまずは整形外科を受診なさってみてください

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