院長 原 則行

2020年1月25日2 分

半月板損傷②ランナーへ

最終更新: 2020年7月12日

ランナーと半月板損傷

ランナーの場合、オーバートレーニングによる酷使や、突発的な動きや過重などによる負荷によって、半月板を損傷するケースが多々あります。

膝に違和感や痛みが生じたら、まず専門医に診てもらうのが得策です。

  • 「何が痛みや違和感の原因か?」

  • 「膝がどういう状態になっているのか?」を正確に診てもらうためと考えましょう。

前回も申し上げました通り、半月板は一度、損傷すると自然治癒ほぼ期待できません。少しでも傷ついていたら、なるべく早期に対処することがとても重要です。

とはいえ、ランニング愛好家にとって「走るのをやめる」方向での治療は、精神的にも肉体的にも、望ましいとはいえません。ですので、スポーツに精通する医師を受診するのが、安心かと思います。

サブスリーランナーの症例

患者さんは、フルマラソンのベストタイムが3時間を切る40歳代・男性ランナー。膝の痛みと腫れが現れ、フルマラソン完走ができなくなりました。

MRI検査で半月板損傷が判明したため(右、上の写真)、関節鏡による 半月板 部分切除の手術を行いました(右、下の写真)。

一般的に手術直後は、患部の炎症(痛み・腫れ・熱感)が強いため、アイシングを行います。

歩行は、手術後早期から松葉杖なしで歩行可能、痛みが生じない範囲での可動域改善運動などに取り組みます。

回復期には、自分の体重を利用した筋力運動に移り、痛みや腫れに十分に配慮しながら運動回数や負荷を調整します。

ジョギングなどスポーツへの復帰は、筋力トレーニングが安定した状態から始めます。

先に述べた40歳代・男性ランナーは、術後6カ月の東京マラソンで、再びサブスリーでの完走を達成しています。※あくまで個人的な例です。

どのような方においても、手術中の所見、術後の経過、各種動作を医師や理学療法士が確認してリハビリメニューを計画し、そのリハビリに取り組むことが、よりスムーズな復帰がつながるということは、確かだと思います。

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